ある土曜日のキョンの憂鬱

それは金曜日の夜に、一樹から電話が入ったことから始まった。
「夜分に突然すみません。実はお願いがあるのですが」
聞きたくはないがとりあえず言ってみろ。
「明日の土曜日、私と一緒に市内の調査をお願いしたいのです。ただし、涼宮さんには秘密で」
「朝比奈さんや長門も一緒なのか?」
「彼女たちはどうやら別の仕事があるようで、残念ながら今回は私と二人だけになります」
やる気ゲージが一気に0になった。
「それでは、10時にいつもの駅前でお待ちしています。では」
そして翌日。
俺は5分前に駅前に来たのだが、なぜ俺しかいないのだ。
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と、そこで携帯が鳴った。
「大変申し訳ないのですが、状況が変わりまして私はそちらに行けなくなってしまいました。随時携帯で指示を出しますので、今回はお一人で調査をお願いできませんか?」
で、お前の言うことを聞いたら、俺には一体何のメリットがあるんだ?
「涼宮さん絡み、と言えばあなたは断ることはできませんよね」
はあ……、やっぱりそういうことか。
「ところで、さっき駅前で髪を5本結んでいる子がいたぞ。しかも2人も」
「なるほど、今日は土曜日ですからね」
ああ、今日は土曜日だから……っておい、そこで納得するなよ。
「涼宮さんの影響が残っているみたいですね」
今回の調査に関係あるのか?
「まあ遠からず近からずといったところでしょうか。それではまず、いつもの喫茶店に行ってモーニングを頼んでください。あと、店に入る前に写真を撮って私まで送ってください。店内の写真はいりません。そして、店内で何か異状を感じたら、店を出てから私に教えてください」
「ところで、この調査はまさか全部自腹か?」
「その点はご心配なく、月曜日には調査にかかった経費をお支払いしますので」
よーし、安心して一番高いものを頼もう。ここの一番高いコーヒーを一度飲んでみたかったんだよな。
「喫茶店での支払い上限は600円です。それ以上かかった場合は、差額はキョンさんご自身でお願いしますね」
ちっ。
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「店内では特に異状はなかったぞ」
「次は野球場に行って、適当にその辺の写真を撮って私に送ってください」
今日は雨が降っているんだがな。
「あと、他の組織も同様に調査活動を行っている可能性があります。接触しないようにご注意ください」
他にも怪しい奴がいるのか。ところで、そいつらの特徴は教えてもらえるか?
「どうも最近は私たちの目を欺くため、巡礼者の格好をしているとの情報を得ています」
巡礼者の格好とは?
「いわゆるアキバ系ファッションのことですね。あと、カメラや携帯、それにWebサイトをプリントした紙をファイルして持ち歩いているようです。まあ、一目見ればわかるらしいですよ」
嫌な世の中になったもんだなあ。
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さあ、送ったぞ。雨のせいか、犬の散歩をしているご婦人しかいなかった。
「次は、自主制作映画を撮った池に向かってください」
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ここは、歩くと結構遠いんだがな。ここには近所のお年寄りらしい人が一人いただけだ。
「次は、学校の最寄り駅にお願いします」
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これはちょっと冗談じゃなく遠かったぞ。学生がいっぱいいるだけだ。ちょうど帰り時間だったんだろうなあ。
「最後になりますが、あなたがいつぞや有希さんとご一緒に行った図書館に向かってください」
もしかして、わざと長い距離を歩かせようとしてるんじゃないだろうな。
「とんでもありません。さあ、お願いします」
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異状なし! さあ、これで終わりだ。もう帰って寝ていいか。
「本当にありがとうございました。今日のところはもう結構です」
何かひっかかる言い方じゃないか。
「はい、明日もまたお願いします。明日こそは私も同行いたしますので」
冗談だろ……。(つづく?)
※参考
涼宮ハルヒの憂鬱 ロケ地探訪 (神奈井総社@rNote)
朝比奈みくるが投げ込まれた池をマップ記法で紹介してみる他 (後天性無気力症候群)
舞台探訪 - 涼宮ハルヒ

ブログ=どこでもドア

会員制/ユーザー登録型掲示板とブログの違いでも触れた内容ですが、よい例えを思いつきました。
旧世代(Web 1.0)の掲示板とブログの大きな差って何かというと、ブログは「どこでもドア」なんです。(ハイペリオンで言うところの転移ゲート)
ブログの一つの記事は、世界中どことでもつながっていて、世界中の人がカンタンにやってこれる仕組みなんです。あとは、誰かが来るかどうかの問題だけ。
旧世代の掲示板は、まずその掲示板のサービスに申し込んで、料金を支払って、ユーザー登録をして、何回もメニューを選んで進んでいって、やっと記事にたどり着けるかもしれないというくらい面倒。だから、昔書いた記事を参照したり引用したりされることがほとんどされなかったんです。
ブログは、とりあえず誰でも見てトラックバックできるんだから、あとは内容が面白いか、うまく必要な人に伝わるかという問題へと、仕組みが進化しているんです。ただし、Googleで見つからないブログはダメですよ。